【FXのチャートパターン③】フラッグ・ペナント

【FXのチャートパターン③】フラッグ・ペナント パターン戦略

「フラッグ」と「ペナント」はあまり見慣れない形ですし、「実際にどう取引していくのか?」も、ちょっと難しいですよね。もちろん慣れていない内は無理に狙う必要はありませんが、キレイな形が出た時だけでもエントリーできれば、その分チャンスは広がります。

今回はFXのチャートパターン解説の3つ目として、「フラッグ」と「ペナント」の基本から狙い方まで解説していきます。

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フラッグの基本

上昇フラッグと下降フラッグ

「フラッグ」は波形が『旗』のような形になるチャートパターンです。

こちらののように、上昇トレンド中に形成されたものを『上昇フラッグ』と呼びます。
上昇フラッグの図

逆にこちらののように、下降トレンド中に形成されたものは『下降フラッグ』と呼びます。
下降フラッグの図

いずれもトレンドラインとチャネルラインで挟まれた中で、価格が推移していくパターンです。
参照:トレンドラインの引き方のコツと3つの使い方

取引に向かないフラッグの形

波形が大きすぎるフラッグには気を付けてください。例えば、こちらのはちょっと極端な図ですが、一応フラッグの波形になっています。
フラッグにならないパターンの図

しかし、これを上昇フラッグと認識して取引を行うのは微妙です。なぜなら、波形が大きすぎて下降トレンドになっているからです。

具体的な狙い方については後で詳しく解説しますが、上昇フラッグで狙うエントリーは「買い」が基本です。③の場合はすでに下降トレンドになっていますので、どうせなら「売り」を入れたほうが有利なのは明らかですよね。

そこで目安になるのが、上昇中につけた直近安値です。直近安値を割ってしまうと、上昇トレンドが終わったという判断になります。

ですから、上昇フラッグと認識するための基準としては『直近安値を割っていないこと』を目安にしてみてください。下降フラッグの場合は逆になりますので、『直近高値を超えていないこと』が目安となります。

ペナントの基本

高値と安値、どちらも収縮しているペナント

高値と安値、どちらも収縮している『ペナント』がこちらです。
ペナントの図-1

この形はどちらかと言えばレンジ中に形成されることが多いため、「どちらに抜けていくのか?」の予測ができません。ただ、上位の時間足のトレンド方向に抜けた場合のみエントリーしたほうが精度は上がるでしょう。

ちなみに、ペナントはラインを引くと三角形になることから『三角持合い』とも呼ばれています。

高値か安値、どちらか一つだけが収縮しているペナント

高値を更新できずに、安値だけが徐々に切り上がって収縮している『ペナント』がこちらです。
ペナントの図-2

この形のペナントはトレンドが出ている時に形成されることが多く、この場合は特に上昇トレンド中に表れやすい形です。また、この場合は高値更新のブレイクを狙うのが王道的な狙い方です。

ですから、逆に「安値を更新できずに、高値だけが切り下がっているペナント」は下降トレンド中に形成されることが多いので、安値ブレイクを狙っていきます。

「フラッグ」と「ペナント」の狙い方

フラッグとペナントの狙い方は、大きく分けて二つしかありません。

  • トレンドラインのブレイク狙い:フラッグと、ペナントの①
  • 水平線のブレイク狙い:ペナントの②

この内「水平線のブレイク狙い」については、こちらで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
⇒ FXのブレイクアウト手法4つの狙い方!優位性の根拠は?

ここからは「トレンドラインのブレイク狙い」について、『上昇フラッグ』を例に解説していきます。

エントリー

エントリーの狙い方としては、明確にブレイクが確認できた時です。たとえば『終値ベースで抜けた時』などが分かりやすいでしょう。
上昇フラッグでのエントリー

エントリータイミングは多少ラインに引き付けて狙っても良いですが、トレンドラインが斜めになってる点に気を付けてください。

「なるべくラインに引き付けたい」と考えてしまうと、エントリーチャンスを逃してしまうことも多くなります。引き付けて狙う時はほどほどにしておきましょう。

損切り

ラインブレイクの損切りは、ラインの内側に値動きが戻ってきた時に行うのが、基本です。
上昇フラッグでの損切り-1

ただし、トレンドラインは斜めになっているがゆえに、このような値動きになってしまうこともあります。
上昇フラッグでの損切り-2

ですから、このような値動きになった場合には、ある程度のところで損切りするつもりでいたほうが良いでしょう。

利確

利確は直近の最高値が分かりやすい目安になります。

上昇フラッグでの利確

ただし、直近の最高値を目安にしても、あまり値幅が無い場合もあります。もちろんさらに高値更新を期待しても良いですが、その場合の精度は低くなってしまうでしょう。

そこで、なるべく手堅く狙っていきたいなら、そういう時には「エントリーしない」というのも選択肢の一つです。つまり、損益比率のバランスで考えてみるということです。

ですから、損切りと利確はエントリー後に決めるのではなく、あらかじめエントリー前に考えていくようにしてくださいね。

まとめ

今回は「ペナント」と「フラッグ」について解説してきました。

高値と安値、どちらか片方だけが収縮しているペナントの場合は、水平線ブレイクと狙い方は一緒なので、エントリーは難しくありません。しかし、それ以外のパターンでは、今回解説したようにトレンドラインのブレイク狙いになりますので、ちょっと難しい手法だったと思います。

ですので、「ペナント」と「フラッグ」を狙うとしたら、全ての形を狙うのではなく、なるべく自分が狙いやすい形の時だけ狙っていくようにしていきましょう。