ヒゲがないローソク足を「坊主」と言います。ローソク足は「陽線」と「陰線」の2つ。ヒゲがないパターンは寄り付き(始値側)・大引け(終値側)・両方の3つなので、坊主は6種類に分かれます。
今回はそれぞれの坊主が現れる相場の背景と、坊主の使い方について解説していきます。
坊主の種類
陽の寄り付き坊主
寄り付き側(下)にヒゲがなく、大引け側(上)にヒゲがある陽線が『陽の寄り付き坊主』です。
始値より価格が下がることなく上昇し、最後にちょっと下落していますので、上昇が強かったと読めるローソク足です。
陽の大引け坊主
寄り付き側(下)にヒゲがあって、大引け側(上)にヒゲがない陽線が『陽の大引け坊主』です。
一時下降するも、最後にかけて大きく上昇していますので、上昇が強かったと読めるローソク足です。
陽の丸坊主
寄り付き側(下)と大引け側(上)どちらにもヒゲのない陽線が『陽の丸坊主』です。
始値より価格が下がることなく、最後まで上昇し続けていますので、上昇が非常に強かったと読めるローソク足です。
陰の寄り付き坊主
寄り付き側(上)にヒゲがなく、大引け側(下)にヒゲがある陰線が『陰の寄り付き坊主』です。
始値より価格が上がることなく下落し、最後にちょっと上昇していますので、下落が強かったと読めるローソク足です。
陰の大引け坊主
寄り付き側(上)にヒゲがあって、大引け側(下)にヒゲがない陰線が『陰の大引け坊主』です。
一時上昇するも、最後にかけて大きく下落していますので、下落が強かったと読めるローソク足です。
陰の丸坊主
寄り付き側(上)と大引け側(下)どちらにもヒゲのない陰線が『陰の丸坊主』です。
始値より価格が上がることなく、最後まで下落し続けていますので、下落が非常に強かったと読めるローソク足です。
坊主の使い方
ブレイク確認
坊主は、その方向へ大きく動いたことで現れるローソク足なので、ブレイク時によく出現します。
このチャートでは、何度か跳ね返されているレジスタンスラインを『陽の寄り付き坊主』(赤枠)でブレイクしています。
上ヒゲも長すぎず、誰が見ても明確に「ブレイクした」と判断できますので、ここからエントリーを狙いたい形になっていますよね。
参照:FXのブレイクアウト手法4つの狙い方!優位性の根拠は?
反発の強さ
坊主は、反発の強さの確認としても使えます。
このチャートでは、レンジ内でややヒゲの長い陽線がラインで反応した後に『陰の寄り付き坊主』(青枠)が出ています。
これも誰がどう見ても「反発した」と判断できますので、逆張りで売りのエントリーを入れたいところです。ちょっとラインから離れたエントリーですが、無理なく損小利大が狙えますので、エントリーポイントとしても悪くはないでしょう。
まとめ
今回はローソク足の坊主の種類と使い方について解説してきました。どれも大きく動いたことを表すローソク足ですので、ブレイクや反発の確認には参考にしたい形でしたね。
ただし、今回は種類別に詳しくお伝えしてきましたが、坊主の種類は、特に覚える必要はありません(笑) 「寄り付き坊主ならエントリーしないけど、丸坊主ならエントリーする」のような手法に取り組むなら別ですが…そんな手法もないと思いますからね。
坊主は全て「大陽線」か「大陰線」です。「ヒゲがあるかないか?」よりも、『他のローソク足との大きさの違い』や『出た場所』に注目して、取引の判断に活かしていきましょう。